「ペイントプロテクションフィルム」という言葉は聞いたことがあるけど、どんなものなの?

という疑問をお持ちの方はお読みください^^

キャプチャー・ヘッドライトプロテクションフィルム施工中

ペイントプロテクションフィルム(PPF)とは

カーコーティングは塗装面に
コーティングを塗り込み、
コーティングの皮膜で塗装を保護します。

ペイントプロテクションフィルムは、
塗装面に透明なフィルムを貼ることで塗装を保護します。

簡単に言い表せば、こんなものです。

それでも、プロテクションフィルムをご存知ない方は、
イメージが沸かないかと思います。

これまで乗ってきた愛車の中で
タイヤハウスの前や後に
透明フィルムが一部貼ってあるのを
見たことはありませんか?

「ストーンガード」などと呼ばれていますが、
そのフィルムはタイヤが巻き上げた小石から
塗装を保護するために貼られているフィルムです。

もしイメージできない場合、
WEBの画像検索で「ストーンガード 車」、
と検索をしてみてください。

画像がたくさんでてくるので、
確認してみてください。

プロテクションフィルムは、
そういったものイメージしていただければと思います。

それでは、プロテクションフィルムは、
どの程度の厚みがあるのでしょうか。

プロテクションフィルムの厚さは、
どのメーカーのものもほとんどが、
フィルム150㎛、ノリ50㎛で
合計200㎛(マクロメートル)=0.2mmです。

「0.2mm」と言われると、そんなに薄いのかぁ、
などを考えるのではないでしょうか?

少しイメージしていただきやすいように、
一般的なセロテープの厚みを思い受けべてみてください。

一般的なセロテープの厚みは、0.05mm程度なのです。

そうすると、セロテープを4枚重ねたくらいの厚みが
プロテクションフィルムの厚み、ということになります。

どうですか??

セロテープを4枚重ねた厚さなら、
飛び石などの衝撃から、
ボディを守ることができることが、
何となく想像できますよね^^

また近年のプロテクションフィルムは、
各メーカーが研究に研究を重ねているおかげで、
非常に透明度も高く、
黄変(黄ばんでしまうこと)も少なくなり、
貼ってあるパーツと貼ってないパーツの差は
ほとんどわからないくらいになっています。

プロテクションフィルムの役割

1 飛び石からの保護

高速道路などを走行していて、
ボンネットやフロントバンパーなどに
飛び石が当たってしまうと、
修復するには再塗装するしかありません。

プロテクションフィルムが
ボンネットなどに施工されていれば、
万が一飛び石が当たった場合でも、
フィルムを剥がせば、塗装はほとんど問題ありません。

フロント周り(フロントバンパー、ボンネット、
フェンダーパネル、ヘッドライトなど)を
フィルム施工しておくことで、
飛び石から愛車を保護することができます。

2 生活キズからの保護

ドアを開ける際、ついつい爪で引っかいてしまったり、
乗り降りの際にステップに蹴りキズがついてしまったり、
といった、ついついやってしまいがちなキズから保護します。

その他にも、
ドアカップへのフィルム施工、
ドアステップへのフィルム施工、
ドアエッジへのフィルム施工
などなど

3 洗車キズやウォータースポットからの保護

どれだけ高価なコーティングを施工していても、
洗車をしていれば、度合いはいろいろあるにしても
洗車キズは多少なりとも入ってしまいます。

また、外を走行する以上、
ウォータースポットは避けることはできないものです。

こういった問題も、
プロテクションフィルムで解決できてしまうのです。

フルラッピングしてしまえば確実ですが、
数十万円という金額がかかります。

それでも価格を抑える方法はあります。

ボンネットやルーフなど上面だけを
プロテクションフィルムで保護
し、
その他の側面などコーティングで保護、
と考えれば、価格を抑えた上で
ウォータースポットなどからも愛車を強力に保護できます。

フィルムの耐久性

プロテクションフィルムは
これまで進化を遂げてきました。

プロテクションフィルムが
日本に入ってきてから10年以上になりますが、
最初の頃は、耐久性もなく、
1年程度でプロテクションが黄ばんでしまうほどでした。

ここ数年では、各メーカーが改良に改良を重ね、
透明度も非常に高く、5年程度は保てるようになっています。

プロテクションフィルムもコーティングなどと同様に
お手入れをしておくことで、より長持ちするようになります。

そのため、「プロテクションフィルムを施工したから大丈夫」とは考えずに、
小まめなお手入れをして良い状態を保つようにしましょう!

フィルムを施工するメリットとデメリット

メリット

  1. コーティングのように目に見えないものではなく、フィルムとして目に見え、触れられる
  2. 施工箇所は洗車キズが付かないため、気軽に洗車できる
  3. 飛び石があっても保護できる
  4. 鳥フンなどの外敵から塗装面を保護しいつまでも輝いていられる

厚みのあるフィルムを施工しているため、メリットはたくさんあります。

何よりフィルムが存在するため、守られている感覚は実感することができます。

デメリット

  1. 基本的に洗車機を使えなくなる
  2. 価格が高い

デメリットは強いて挙げるならこのようなものになります。

フィルムなので、洗車機は原則禁止です。簡単に剥がれるものではありませんが、万が一ということがあります。

また、価格はコーティングと比較した場合、どうしても高くなってしまいます。

フィルムの性能

フィルムの性能は日々進化しています。

現在主流となっているフィルムは大きく分けて2通りのタイプにわかれます。

  1. 自己修復タイプ
  2. 対候性タイプ

この2タイプ以外にも「ステルスタイプ」というマット調になるフィルムもありますが、今回は「基本」ということで割愛させていただきます。

1の自己修復タイプは、セルフヒーリングなどとも呼ばれますが、キズが入りにくく、入っても元に戻る性質を持っています。

この自己修復タイプの中でも「熱で戻るタイプ」と「常温で戻るタイプ」の2通りがあります。

熱で戻るタイプの場合、ヒートガンで炙る必要があったり、自然の状態では真夏の炎天下など非常に高温にならなければ戻らないものもあります。

それに比べ、常温で戻るタイプのものは、熱を加える必要もなく、キズが戻る速度も速いため、ワイヤーブラシで擦ったとしてもキズが見えない内に戻っていくくらいのスピードで修復していきます。

ただ、こんなにすばらしい自己修復タイプのフィルムでも欠点はあります。

それは「ウォータースポットができやすい」ということです。

性質上やむを得ないところではあるため、その欠点を補うため、フッ素加工などを施し、ウォータースポットが発生しにくくしたりしているメーカーもあります。

また、自己修復タイプではないタイプが対候性タイプになるのですが、こちらはその名の通り、ウォータスポットが非常にできにくく作られています。

対候性タイプは自己修復タイプに比べるとキズは入りやすいですが、そう簡単にはキズは入りません。

洗車時のキズは余程大きな砂利を擦らない限りキズはほぼ入りません。

こういった性能から、屋根付きの車庫で保管している方を除けば、一般的には「対候性タイプ」を選択するのが良いのかもしれません。